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(10) 高級KTV
2007 / 01 / 03 ( Wed )
10

帰り道、彼女は大通りまで送ってくれた。ホテルとは別の方向の通りだ。行きと違って、中国然とした街中でも緊張感はない。歩きながら別のことを考えていた。

お金、どうしよう。

とにかく最初に出会った場所が場所である。商売でないとはいうものの、通常はチップを渡すもの、という話も聞く。しかしながら、もしそういうつもりでなかった場合は失礼になるかもしれない。

結局、彼女の部屋を出る前までに考えがまとまらず、そのまま外に出てしまい、金を渡す機会を逸してしまった。

道中、例によって会話ができないので何となく気まづい雰囲気である。彼女は親切にもタクシーを拾ってくれた。でも、乗ってから振り返るとさよならをするでもなく、もう帰路についてた。

気持ちを切り替えてタクシーの運転手に泊まっているホテルの名前を言う。通じない。何度か言ってやっと通じたと思ったら、方向が違うといって怒り始めた。折角走り出したのにブレーキをかけて車を止め、降りろという。暫く粘ったが仕方ないので車を降りた。がっかりだ。それともバチがあたったかな。

通りで流しのタクシーを拾う気になれないので、歩いて待ち合わせしたホテルの前まで行ってタクシーを拾った。ここならボーイが翻訳してくれるので間違いない。そして、かなり時間がかかったがようやく宿泊しているホテルに戻ったのだった。

***

翌日からは協力会社の人と一緒に仕事。今度は日本語なので楽だ。中国人の綺麗な女の子がいて、しかも日本語を喋って仕事を手伝ってくれる。ありがたや。

で、協力会社の人から、ご挨拶がてら一度食事でも、とのお誘い。翌々日には上司Mと上司Hが日本から合流してくるので、皆で行きましょう、という話になった。

料理はまたもや北京ダック。たらふく食べて、その後、それ系の店に行ってみますか、という話に。現地在住だけに、それなりにいろいろ知ってる様子。中国語もペラペラで、手際よく手配していく。日本語が通じる方が良いか、女の子が綺麗な方が良いかという話になって、後者に行くことになった。

その店は凄い店だった。

タクシーに乗って郊外の薄暗い町並みを抜けてゆくと、忽然とド派手な建物が現れた。電飾でそこだけ昼間のように明るい。洋館風の作りになっていて、高級車の止まる前庭を抜け、堀を渡って店内に入る。

入ったところはホールになっていて、2階から階段が左右に2本、壁に沿って円状に下りてきている。上からママさんらしき人に先導されて女の子の群れが歩いてくる。前の店に比べればレベルは段違いだ。20~30人はいるだろうか。回遊魚のように降りてきた彼女達は俺たちの目の前で方向を変えて1階の奥の方に消えていった。

この店は台湾人などがよく使う店で、相当ランクの高い店らしい。中式なので日本語は駄目、英語も基本的には駄目だ。でも、英語を喋る客への対応も心得ていて、ちゃんと英語を喋れるママが出てきた。俺が聞いてもそんなに上手な英語じゃないが、気にせず店のシステムを説明し、お金の話に進む。たくましいもんだ。

部屋に通されてママの話を聞いていると、女の子がずらずら入ってきた。その数約30人。後ろのほうは部屋に入りきっていない。こっちが中国人でないので物珍しそうに見てる娘もいる。

上司Mが「English speaking??」といって右手を挙げてみせた。手を挙げたのが2名。これを上司Mと上司Hが指名。案内役になってくれた人はともかく、俺もまたもや中国語コースというわけだ。

ぐるっと見渡しておっとり顔の娘と目が合ったので指名。さて、また新たな筆談友達の始まりだ。你好の挨拶の後、早速、筆談用の紙を注文した。




00 : 32 : 02 | 筆談小姐 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
(11) 奇矯
2007 / 01 / 03 ( Wed )
20070103003245.jpg

この種の店での会話というのは、そんなに幅がある訳ではない。特に言葉が喋れないとなると、話す内容はほぼ決まってくる。

挨拶の後、まずは自己紹介。自分の名前を話して、相手の名前を聞く。正確には「你的姓名是什么」になるのかな。でも、「你的氏名?」と書けば十分通じる。

で、続いて聞くのが年齢と出身地。女の子が聞きたがるのが旅程の話。多分、得意客になれるかどうかをチェックしているんだろう。いつこちらに来たか、いつ帰るかなんて話をするので。「我来北京星期一」なんて感じで言葉を並べれば答えになる。で、次いつ来るんだとか言うので、来週も来るよなんて答える。結構パターンなのだ。これをなぞりながら、適当に自分なりに言葉を加えてみたり、筆談で書く範囲を減らして喋るのにトライしたりする。

この時は先日の予習の甲斐あって、初歩的なところは中国語で喋れたりもした。名前を聞いたら名刺をくれた。すかさず、何て読むんだ発音してくれ攻撃。発音してくれって言えないので、ピンインと叫んで発音記号を書いてもらい、自分なりに発音してみて「違うわよ、こう」と相手が喋るようにもって行く。それを繰り返して中国語に馴染むわけだ。ちなみに今回の娘の出身は黒龍江省だそうだ。

一通り自己紹介が終わると、ガイドブックの登場。泊まっているホテルはここだ、なんて話から始まって、観光地ネタで話。これも一つのパターンだ。要するに、ガイドを指差して、你去了吗?とか聞けばいい。調子にのると、彼女の方から聞いてくる。行った事なかったら「没有」(メイヨウ)と言えばいい。比較的発音が簡単なので使いやすい。何かをしたことがない時にはこの答えでOKだ。

今回もそれで話を振っていったら、大連のページで盛り上がった。彼女は大連の大学に行っていたそうで、友達が日本人と結婚して日本に住んでいるらしい。

会話の合間に、案内役をしてくれた人に質問。「これは何?」って中国語で何て言うんですか?答えは「这是什么?」(シュシシェンマ)、面倒だったら「什么?」(シェンマ)だけで良いですよ、「何?」という感じでよく使うから。

これは便利な言葉だった。わからないことがあったらどんどん聞ける。これを使いこなすだけで、会話の「持ち」が全然違うのだ。しかも、相手の筆談で意味がわからない時にもどんどん質問できる。

もう一つ覚えた便利な言葉が「知道(チーダオ、知ってる)」。例えば、大連で盛り上がって、そういえば、大連の○○って知ってる?なんて振り方ができる。地域でなくても、日本や香港のスターがお互いの国で知られてるのかいないのか、話をする時に役立つ。「浜崎あゆみって知ってる?」「知ってる知ってる」ってな感じ。実際、意外と日本の歌手は知られているのだ。

ふと顔を上げると皆ガイドブックをネタにそれぞれ女の子とツーショットモード。部屋が広いのに全員で会話しない不思議な光景である。俺はといえば、彼女がガイドブックの地名や単語を読み上げるのに合わせて、同じ音を繰り返し練習していた。完全にレクチャーモードである。でも、お陰で中国の発音のノリに大分なれることができた。案内役の人が「結構聞き取れてますね」と褒めてくれた。昔大学で半年だけ中国語を学んだことがあるのだが、そのときに四声を習ったが良かったのかもしれない。

あともう一つ。俺は今日、新たに使う文章を密かに仕込んでいた。ある意味、生命にとって極めて重要な文である。いわく、「洗手间在哪里トイレ、どこですか)?」。

いや、冗談ではなくて、これさえ知っておけば、外出先やレストランで急に催しても何ら不安に思うことはないのである。ガイドブックの中国語ワンポイント講座で覚えて、密かに練習していたのだが、いよいよそれを使う瞬間が来た。

席を立ちながら酒を持ってきてくれたウエイトレスに聞く。通じた。しかし、ふと振り返ると口を押さえて笑いをかみ殺している。バカみたいに飲み屋のお姉ちゃんについて中国の地名を連呼していた男が、いきなりちゃんとした文章でトイレの場所を聞いた、というのがおかしかったみたいだ。

いいんだ、通じたし。言葉ができるようになるまでは、どうせ私はヘンな外国人なのだから。


00 : 33 : 03 | 筆談小姐 | トラックバック(0) | コメント(1) | page top↑
(12) 必勝KTV
2007 / 01 / 03 ( Wed )
12

2回のKTV経験と若干の課外授業の甲斐あって、この段階で中国式KTV攻略の必勝パターンができあがっていた。もちろん中国語なんて喋れるわけもないから、筆談と少しばかりの語彙をうまく使って小姐と仲良くなるわけだ。その定石をまとめてみる。

(1) 店の選択、小姐の選択

店を自分で探さない方が良い。ネットでいくら調べても限度がある。現地在住で、中国語堪能で、接待などでKTVを活用している人に紹介してもらうのが良い。ちなみに、女の子は店についているのではなくてママについているらしい。つまり、やり手のママさんという“鉱脈”を見つけるのが肝心だ。

予算はケチらないこと。前回話題にした高級KTVもチップが500元。お餅でも2,000元だそうだ。高い店の方が小姐の質も高い。質というのは、外見・内面両方の意味。高いと言っても日本と比較したら安いものなのでどーんと割り切った方が良い。

小姐の選択は自分の趣味だけでなく、小姐の方が自分を気に入っているかという点も考慮に入れること。並んでいる小姐もこちらを一瞬で値踏みする。で、タイプだと思ったら必ずサインを送ってくるのでそれを見逃さないこと。特に慣れないうちは相手の趣味を優先すること。

(2) 小姐との会話:最初の5分が肝心

最初は小姐の側も緊張しているので、そこでスムースな出だしを演出するのが大事。自分の不安や心配はぐっと飲み込んで、笑顔で優しく、暖かい雰囲気を醸し出すこと。彼女が嫌なのは、気難しい客や意地悪な客なので、そんな客ではないということを表情と態度で示すこと。ウケを狙って奇矯な行動に出る必要はない。単に、ど真ん中ストレートのスローボールを投げればいい。

会話の冒頭のネタは5種類。「名前」「出身地」「年齢」「職業」それから「旅程」。どこに言っても最初の5分はひたすらこのパターンだ。“姓名?”“出身?”“年齢?”で十分通じる。

(つづく)



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(13) 必勝KTV2
2007 / 01 / 03 ( Wed )
(2) 小姐との会話(つづき)

職業はKTV小姐に決まっているので、昼の仕事を聞く。“学生?”なんて書けばOKだ。相手のことを聞いたら自分の事も書こう。“我的工作=○○”で通じる。工作gōngzuò(ゴンツォー)というのは仕事という意味だ。旅程は、「10/12 日本→北京」みたいな書き方で十分通じる。

慣れてきたら少しづつ中国語にしてゆく。「你的姓名?」「你是学生吗?」など。ちょっと中国語の文字や言い回しを入れるだけでもいい。こういう姿勢が彼女に安心感を与える。

旅程などは事前に文章を作っておくと良い。といっても「昨天、我来北京。明天、回日本。来星期、再来北京」程度で十分だ。

さらに慣れてきたら、書きながら口に出して言うと良い。中国語を覚えようとしている、という姿勢は高ポイントだ。下手でもいいからどんどん喋ろう。

それから旅程の話題がは特に重要。というのは、この文章が応用が利くからだ。将来小姐とデートする時、待ち合わせをする時に必ず使う表現が入っている。練習しておいて損はない。

なお、小姐に「你有女朋友」(彼女はいるの?)とることも多い。答えは事前に考えておくこと。

(3) 反応系の言葉

石田純一は合コンで「え~、うそ~、マジ~」の3語だけで3時間会話できるらしいが、KTVでの会話もそんなもの。こういう反応系の言葉を口に出すだけで、会話がテンポよく進む。

・Yes/No=是shi(シー)/不是bùshi(ブシー)。
・できる/できない=可以 kěyǐ(クーイー) / 不可以 bù kěyǐ (ブークーイー)
・したことがない=没有 méiyǒu (メイヨウ)
明白了 míngbai le[ミンバイラ]:わかった!。
 分かった?と聞く時は、明白吗[ミンバイマ]
我知道 wǒ zhīdào[ウォチーダオ]:知ってる!
这是什么 zhè shì shénme[シュシシェンマ]:これ何?

最後のやつは特に大事。分からない言葉があったらどんどん聞こう。


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(14) 酒豪
2007 / 01 / 03 ( Wed )
14.Drunk.jpg

高級KTVに行った翌日は仕事で政府の官僚の方々にインタビューがてら夕食だった。仲介者と通訳がいるのだが、両方中国人なのだ。日本人は俺と若手のTの二人だけということになる。相手はお偉いさんだし、日本人が少ないということもあって、やや緊張しながら臨む。

事前の情報で、どうも相当な酒飲みらしいということだったので、Tと役割分担をし、Tがメモ取り係、俺がムードメーカー(呑み役)ということになった。

さて、挨拶を済ませて中華料理の円卓に座り、会食がスタート。自己紹介の後、最初のビールを注文する段になって、相手の一人が俺に尋ねた

「○○さんは、お酒は結構呑まれるんですか?」
「いやまぁ、人並みです」
「ほほぅ・・・」

興味深げな眼をして俺の顔を覗き込む。人並みってことは結構呑めるってことだね、てな顔だ。実際、酒呑みってのは世界中どこでも共通の言語を持っているらしい。

「じゃぁ○○さんのために。美味しいお酒をあけましょうか」

人並みだと言っているのにそういう流れになる。
今回呑むことになったのはマオタイ。値段も張るのので滅多に呑めない酒だそうだ。サービスのつもりらしい。勘定はこっち持ちなのに。

ちなみにこの酒、アルコール度数はかなり強いそうだ。
最初のビールもそこそこに、早々にマオタイを注がれる。

「まま、まずは一杯」

中国語で言っているはずだが、場の流れからアタマの中に日本語訳になって響く。乾杯して一口すする。

あ、これはヤバイよ。



00 : 36 : 03 | 筆談小姐 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
(15) 酒の肴
2007 / 01 / 03 ( Wed )
15.Drunk2.jpg

マオタイは茅台(máotái)と書く。中国の国酒と呼ばれるお酒で、古くは楊貴妃が愛し、最近では日中国交回復の際に乾杯に使われたという由緒あるお酒だ。まぁ、大変な酒を戴いたものだ。位置づけも凄いが値段も相応だ。で、何度も言うが勘定はこっち持ちだ。

まぁいいや、経理には通訳が間違えたってことにしておこう、と気持ちの整理をつける。それはいいけどこのお酒、無茶苦茶強い。アルコール度数は53%もある。呑んでいるうちに、舌から喉の奥から火照ってきて止まらなくなった。

「まま、どんどん行っちゃってください」てな感じでまた注がれるがすぐに瓶を奪って注ぎ返す。最低限同じ量は飲んでおいて貰わないと割りに合わない。国酒はいいが、実際、外交の場でこんな強い酒呑ましてどうするつもりだったんだろう。まさか日本がパンダと引き換えに多額のODAをすることになったのはこの酒のせいか(違)。

ちなみに、酒は jiǔという。ビールは啤酒 píjiǔ(ピージオ)だ。マオタイは正式には茅台酒 máotái jiǔ(マオタイジオ)。で、この種の白いお酒を総称して白酒 báijiǔ (パイジオ)と言うのだそうだ。小姐もいないのにまた夜系の語彙が増えてしまった。これらの単語は何となくオヤジ臭がするような気がしてその後、あまり使ってない。

さて、食事会だんだんただの宴会になってきた。聞くと一人は北京出身、もう一人は山東省だとのこと、通訳の女の子は遼寧省だそうだ。

「それぞれの省の気質というのは結構違うもんですか?」

と二人に振る。

「例えば日本では名古屋はケチだと言われてますけど」

通訳の女の子が大うけだ。官僚さんたちもノリがいい。

「あなたの地方もケチだと言われますよね」
「まぁ、否定はしませんが」

この答え方がナイスだ。いいノリじゃないの。やっぱり官僚さんはアタマが良いねぇ。ところで科挙に受かるのって大変だったですか。もう酔ってって何言ってるんだかわからない。まぁとにかく、えらい盛り上がって宴会を終えた。ちなみに、最後に呑んだビールは水のようだった。慣れって凄いよな。

気分良く帰ってきてTともホテルで解散。あとは明朝日本への帰国便に乗るだけだ。酔いを醒ましながらテレビを見ていたが時間がまだ早い。

そうだ、例の彼女に電話をしてみるか。



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(16) 回想①:窮地
2007 / 01 / 03 ( Wed )
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ここでちょっと回想をする。彼女と前回会った時は、いきなり彼女の家に連れていかれた。部屋の中で筆談交じりの会話をしばらく続けしていたところまでは確か話したと思う。その後の話だ。

そうこうするうちに、再び会話が途切れがちになり、何となくそんな雰囲気に。よく見ると、上着を脱いだその下は、胸元を強調したセクシーな服だ。キスをすると、彼女は深い吐息を吐いた。

そこいらのエロ小説顔負けの展開だ。男としちゃぁここで止めるわけにはいかないだろう。で、俺は彼女の大きな胸に手を伸ばした。思えば初めて見た時、胸が目に飛び込んできた。それくらい大きかった。俺は決して胸で選んだわけではないが。とにかく胸は大きかった。で、俺は震える手で彼女のブラを外した。愕然とした。大きいと思ったのはパッドだった。

「話違うじゃねぇか!」と思わず叫びそうになった。Fぐらいあるかと思ったのがBだ。モノには限度ってものがあるだろう。あんまりだ。憤りすら感じたがどうにもならない。

そんな俺の気もしらずに、彼女はすっかりゾーンに入っている。タコみたいな口をしてキスの続きを待っている。男として、日本男児として、ここで止めるわけにはいかないだろう。腹をくくって再開しようとした瞬間、俺はもっと重大な事実に気がついた。

ゴムがない。

ホテルに戻れば用意はあるのだが、こんな状況になるとは想定していなかったので、持ってこなかった。胸をはだけて恥ずかしそうにうつむいた彼女に、恐る恐る中国語で聞いてみた

你有コンドーム?」

コンドームは何と言えばいいかわからんのでカタカナだ。でも、あれはもともと西洋から入ってきたものだから、外来語として通じるんじゃないかと期待した。しかし彼女は反応しない。通じてないのか、持ってないのか。

どうしよう。

冷や汗が一筋、背中を流れてゆくのを感じた。




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(17) 回想②:男子の本懐
2007 / 01 / 03 ( Wed )
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彼女の部屋で盛り上がり、そういう流れになったものの、俺はゴムを持っていなかった。彼女に聞くが反応はない。さぁ、どうする。アタマが高速で回転する。そうだ!筆談だ!

あわててメモをとり、ペンをとって文章を書く
你有、、」

あ~っ駄目だ!俺は頭を抱えた。
コンドームって漢字でどう書くんだ?

“珍的包皮”という言葉が浮かんだが絶対違う。そもそもチンはそういう字じゃない。いや、そもそもコンドームで通じた筈じゃないのか?無いから黙っているのでは? 俺は相当混乱していた。
“避妊具”と書けば良いだけなのに、気がつかなかった。

ここで止めるのは正しい判断である。しかし、女の子をここまでさせておいて中止するのは男としてどうだろうか?でもこのままじゃ病気が心配。肝炎は確実かもしれない、もしかしたらHIVも。決して清潔とは言えない部屋の雰囲気が恐怖感に拍車をかける。頭の中で天秤が激しく揺れた。

しかし結局、俺は決断した。やはりこのまま止める訳にはいかない。男として、負けると分かっている勝負に臨まねばならない時もある。悲壮な決意をもって駒を進めた。

で、いよいよという時になった時、彼女が何か叫んで身体をよじった。ベッド脇の引き出しから何かを取り出す。振り向いた彼女が俺の目の前に突き出したのは、まぎれもない、コンドームだった。

それだぁ~~っ!

目を見開いて指差す俺を、彼女はやや冷ややかに見つめていた。
ゴムなしでしようなんて非常識な男ね、と非難しているような眼差しだった。



[今日のことば]
避孕套 bìyùntào
コンドーム。
孕ませるのを避ける外套ですか、なるほどね。そう来ましたか。


00 : 38 : 35 | 筆談小姐 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
(18) 深夜の誘い
2007 / 01 / 03 ( Wed )
20070103003902.jpg

ということで、前回、彼女の家まで行ったはいいが、結局、会話の方は思ったようにできなくてもどかしかった。

しかも、帰り道はあまり会話そのものもなく、何となく不味い事でもしたのかな、と気になっていた。それに、店で適当に盛り上がっているうちはいいが、ある程度親しくなるとそれなりに相手のことも知りたくなる。一度、じっくり話をしたかった。

どうすれば良いかといえば、PCを使えば良いのだ。ネットには翻訳サイトもあるし、辞書のサイトもある。筆談よりも、携帯用の翻訳機よりもいろいろな話をすることができる。で、そのためにはネット回線のあるホテルの部屋まで彼女を連れてこなければいけない。しかし、そのためには、彼女に電話をして、来て貰わなくてはならない。

この電話が問題だ。

前回一回会っているのでより親しくなってはいるものの、中国語の会話がはずんだわけでは決してない。しかも、前回は結局30分くらいかかって、彼女の友人の助けも借りてようやく話が通じたようなレベルだった。しかし他に方法はないので思いきって電話した。helloと言えば俺だと分かるし、会いたいという話が通じれば後は何とかなるだろう。

正直、酔いがまだ残っていた。かなり気軽な気持ちで携帯電話に手をかけた。

店の閉店時間を見計らって電話。彼女は毎日働いているので、今日も出勤していたことだろう。酔っ払いの客が閉店後も乱痴気騒ぎを続けてなければ、家に戻っている筈だ。

数回コールした後、彼女が出た。

喂(wéi)?」(もしもし?)
「Hello」
「....Hello!」

前回、別れた時の印象とは違う、暖かい雰囲気が瞬時に広がった。覚えていてくれたようだ。



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(19) 萌え
2007 / 01 / 03 ( Wed )
19.Girls3.jpg

喂(wéi)?」(もしもし?)
「Hello」
「....Hello!」

前回と同じような立ち上がり。そんなに雰囲気は悪くない。

你在家吗?(今、家にいるの?)」
我要遇見你、可以吗?(会える?)」

前回の台本で覚えた文章を変形してこちらの意図を伝える。ごちゃごちゃ喋ってるが(中国語なので意味がわからない)、まぁ駄目って雰囲気でもない。そこで、

你来我家、好吗?○○○○大飯店
(ホテルまで来てくれない?○○○○ホテルだ。)

と言ってみたら、そこでどうも雰囲気が変わった。どうもホテルに来るのは嫌らしい。何か喋っているのだが、意味がわからない。でも、会うこと自体は駄目じゃなかったはず、何が問題なんだろう。

後で考えたら前回のトラウマかもしれない。また警備員に止められて、俺に梯子外されたらたまったものではない。単に会えなかったというだけでなくて、捕まった本人にしてみれば相当な恥をかいたわけだろうから。

しかし、電話してる当時はそんな形で相手を慮る余裕はなかった。言葉の通じない相手をいかにホテルに呼ぶか、その目的だけに集中して相手の言葉を聞き取って手がかりを得ようとしていた。押し問答を続けるうちに、彼女が言った。

「この前会ったホテルまであなたが迎えに来てよ。いいでしょ?」

北京に不慣れな俺が夜中にあちこち移動するのを嫌がるのは彼女も知っているはず。だから、最初は強い口調だったのがだんだん弱くなり、最後の「いいでしょ」のところは相手の様子を恐る恐る伺う、といった調子のトーンだった。

この一言は中国語では "好吗?" だったのだが、
この言い方が可愛くて萌えた。



yào[ヤオ]:
must / want to (~したい)

xiǎng[シャン]:
これも「~したい」だが、要よりは意味が弱い
最初の頃は「我欲~」って書いてた。まぁこれでも意味は通じます。

zài[ツァイ]:
あるという動詞の意味のほか、場所を表す前置詞(atやin)としても使ってた


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