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2-24.華僑の血
2007 / 03 / 04 ( Sun )
SH24a

マクドナルドの前に立っていると後ろから声をかけられた。振り返ると彼女が立っていた。ジーンズに黒い薄手の上着。後ろ手に手を組んで、まっすぐ俺の目を見て笑う。隠れんぼで隠れている人をやっと見つけた子供のような笑顔だ。

なんだよ、可愛いじゃんか。

そのまま彼女に連れられてレストランに向かう。行った店は広東料理の店だった。食べ物は彼女が適当に頼んでくれた。そして、食べながらおしゃべりだ。

俺は英語が全然苦手で、その時もかなりたどたどしい英語だったんだけど、中国語に比べれば全然会話ができるので、あまり苦痛に感じない。中国に来る前なら、英語でしか会話できない女の子を電話で誘って食事をするなんて夢にも思わなかっただろうけど、北京で中国語しか喋れない女の子とデートを繰り返した俺は、英語なんてちょろいもんだという気持ちになっていた。

「北京に居たの?なら北京ダック食べたことある?」
「何羽も食べたよ。日本にも北京ダックを食わせる店があるけど、中国の北京ダックは格段に美味しいよね」
「そうなの?どうして?」
「中国の鴨は活きが良いんじゃないかな」

北京のホテルのロビーで飼われていたヒヨコを思い出しながら言った。ヒヨコといったら縁日のヒヨコみたいにあまり動かないもんだと思ってたけど、そのホテルのヒヨコは全速力で囲いの中を駆け回り、本当に元気一杯だった。食べたら旨そうだ、と本気で思ったものだ。

俺の答えを聞いて彼女が首をかしげる

「おかしいわ、じゃぁ、中国から鴨を輸出したらいいじゃないの」
「きっとそれが難しいんだよ」
「どうして?」
「なにしろ活きがいいからね。船で日本に着くまでの間に大半が逃げちゃうんだよきっと」

彼女は後ろを向いて大笑いだ。そして、笑いがおさまった後で彼女はこう言った。

「じゃぁ、私は頑丈な籠を使って鴨を日本に運ぶビジネスを始めるわ。そうしたら大儲けできるわね」

さすがは華僑を輩出する、福建省出身の小姐。言うことが違う。

と、俺は自分の先入観を結びつけて心の中で一人深く頷いたのだった。



SH24b

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