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4-70.我行我素
2008 / 08 / 09 ( Sat )
4-70

週末の昼下がり、二人で久光の売り場をぶらぶら見て回る。普通女の子と一緒にデパートなんかにいくってことは、ウインドウショッピングに付き合わされるってことなんだけど、彼女の場合は服にもアクセサリーにもほとんど興味を示さない。何にも絡まないもんだからあっという間に全てのフロアを見終えてしまった。

「ウインドウショッピングとかしないの?」
「だって買いたいものないもの」

取り付く島もないが、別に怒っている訳でもない。普通に興味がないようだ。

「じゃぁ何のために来たんだよ」
「あなたが来たいって言ったんじゃない」

まさにその通りだ。返す言葉もない。

「私はお菓子を買ったからもう十分」

結局それかよ。

まだ午後も早い時間だ、これから一体何をしようか。途方に暮れる俺に彼女が助け舟。

「じゃ、またカラオケ行こうか」

ということで復興公園のカラオケへレッツゴー。

冬にしては暖かい日差しの日で、外にいると気持ちが良いんだけれども、そんなものにはお構いなしに窓もないカラオケボックスに潜りこむ。で、そこで何をするかというと彼女は食べている。久光で買ったスナック類はタクシーの中で半分くらい胃袋に消えているので、足りない分はバイキングから持ってきた料理だ。で、俺は歌い続ける。日本の歌を。

歌の合間には中国の歌手らしき人のコンサート映像が流れている。見ると小太りの男のようだ。ぎらぎらの衣装を着ている。日本で言えば紅白に出てくる大物歌手みたいな趣だ。ラップ調の歌を踊りながら歌う若いグループとは訳が違う、重厚感が漂っている。イントロが終わって歌が始まる。凄い高い声だ。

「すごいボーイソプラノだね彼は、有名な人?」
「彼じゃなくて彼女よ」
「ええっ?」

目をこらして良く見るが、見れば見るほど微妙な姿だ。

「だって角刈りじゃない」
「ショートヘアっていうのよ」

そうじゃないだろこれは。っていうか、江原啓之に似てるんだけど。とツッコミたかったが彼女に通じるとは思えなかった。

また彼女が部屋を出て料理を漁ってくる。ここに来てずっと食べ続けだ。そろそろ夕方だけど、この後、夕食に行くつもりなんだろうか?他人事ながら心配になり、思わず子供を諭すような言葉が口をつく。

「夕食前にあんまり食べちゃ駄目だよ」
「いいじゃないの、私の勝手でしょ」

志村けんの替え歌みたいなことを言いながら彼女がラーメンをすする。
そう、ここは個人主義の国なのだった。


4-70b


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