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4-19.癒しの源
2008 / 06 / 01 ( Sun )
4-19

昼飯の時間だが全然食欲がない。

今何か食べても胃にもたれそうだ。タバコでも吸うかと思って喫煙ルームに向かう。皆食事に出てるので誰もいないだとうと思ったらS本部長が一人ぼんやりと煙を吐いていた。軽く挨拶して向かい側に座る。

「どうしたの、顔色悪いじゃないの」

本部長が問いかける。理由を説明したいところだが、何から説明したらいいか分からない。皆で中国出張していた頃は状況が逐一ばれていたんだが、しばらく一人の出張が続くわ、展開は速いわで何から話したら良いかわからない状況になってしまった。

「いやぁ、いろいろ疲れが溜まってて。ところで本部長は最近あの店行ってますか?」

じっくり話す手もあったが、自分の中でも消化し切れていない話なので、あまり触れられたくない。そこで別の話題を振ってみた。いつもの馬鹿話だったら気も紛れるだろう。

「そういえばねぇ、最近気が付いたんだけどね」

S本部長が話しはじめる。

「ああいう職業の娘っていうのは、不思議と看護婦が多いんだよ。多分、人を癒す職業だから共通項があるんだろうね」

本当かなぁ。

営業力に優れた人は、本能的に耳当たりの良い話を作り上げる。いわゆるセールストークだ。でも往々にして、セールストークは胡散臭いのである。ちょうどいいや、またあの娘に会いに行こう。今週2回目だけどちょうど良い気晴らしになるだろう。

***

夜になって会社を早々に引き上げ、店に向かう。出てきたその娘は今週2回目の俺にちょっと驚いた様子だったが、まぁ普通に応対してくれた。さすがにネタの仕込みは週ごとらしくややパワーダウンしたやり取りの中で、ふと昼間の話を思い出して聞いてみた。

「この仕事の女の子って看護婦が多いって本当?」
「さぁ、わかんないけど、あたしは看護師だよ」

意外な答えに驚いた。もしやS本部長の話を眉唾と考えた俺が浅はかだったか。

「やっぱりさぁ、この仕事を選んだのは人を癒したいとか思ったわけ」
「何それ」

と言ってケラケラと笑う。

「職業はあんまり関係ないのかなぁやっぱり」

と俺が言うと、彼女はちょっと考えてからこう答えた。

「でも、患者さんの下の世話をしたりするから、あまり抵抗ないってのはあるわね」

そっちかよ。



4-19b


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