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3-68.最後通告
2008 / 04 / 16 ( Wed )
3-68

俺と運転手、二人の視線に気づいた彼女がジェスチャーで運転手に指示を出す。電話はまだ続いたままだ。今度は相手の言い分を聞いているようだが、納得出来ている様子ではない。いったい何が起こってろう。

電話から一瞬耳を離して彼女が運転手に「停車」と言う。路肩に車が止まってから後は俺でもできる。「給我発票」と言ってレシートを貰う。中国のタクシーはレシートの印刷が遅いので結構時間がかかる。その間も彼女は話し続けている。レシートを受け取った俺が先にタクシーを降りたが、彼女はなかなか出てこない。

ようやく出てきた後も歩道で泣きながら話をしている。通行人がじろじろ見るのでいたたまれない。でも他人の振りはできないしなぁ。。

ようやく電話が終わって彼女が歩き出した。店は道路の反対側だ。車道をわたりながら彼女に「Are you OK?」と聞く。

「何か問題でもあったの? 相手は誰?KTVの人?」

道路を渡りきった彼女は俺の方を見て

「父よ」

と一言言った。

彼女の母親は最近再婚したのだった。新しい父親と彼女とはそりが会わず、それが彼女が上海に出てきた原因の一つでもあった。その家族関係に何か変化というか、進展があったようだった。でも彼女はそれ以上語ろうとしない。俺もそこは突っ込まずに店に入った。

家族の面でも問題を抱えている彼女だが、俺たちとの間にも重たい問題が横たわっている。食事をしながら、徐々にその問題に入ってゆく。でも好ましい展開にはならなかった。顔をつきあわせて話をしたら何かが変わるかと思ったけど、メールでいろんな話をしつくしているので新しい進展はあまりない。結局は同じ話の繰り返しだし、議論はズレたまんまだ。

彼女はシンプルライフにすぎないと言う。俺は贅沢だと思ってる。そんなに生活費がかかるわけがないのだ。住宅ローンがあるんだと彼女が言い出した。仕送りで自分が負担をしなければならない。それも妙な話だ。そもそも学生がなんで家の住宅ローンを負担するんだ。それにそんな資金が必要なんだったら、彼女はずっと夜の仕事を続けなければならなかったってことじゃないか。

自分の英語力を総動員して、ゆっくりと言葉を選びながら話をする。でも結局、俺の疑問は晴れなかった。根本的なところですれ違っているので条件交渉にもならない。オールオアナッシングだ。こうなると話を始めた俺としても妥協して引き下がるわけにはいかない。結局、援助打ち止めという結論に行かざるを得ない。

夕食を終えた後にその結論を告げると、彼女も黙って頷いた。


3-68b


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