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3-66.冷戦状態
2008 / 04 / 16 ( Wed )
3-66

金の話がこじれ、交わすメールの内容が徐々に重たくなってゆく。彼女のメールも苦悩の色が強い。

『あなたに支えられていることには感謝しているわ。でも、同時に私はこの状況に劣等感も感じてるの。あなたは私より何倍も優秀だし、恵まれた環境にいる。何でもすることができるのよ。でも私は自分だけでは何もできない。毎回お金をもらうたびにその事実を突きつけられる気がするわ。こんな私の気持ちは、あなたにはわからないでしょうね』

いろんな解釈があるものだ。これじゃ俺が加害者みたいじゃないか。

毎日メールで話をしているうちに、これはどうも文化の違いであり、また、この種の微妙なニュアンスを話しあうにはお互いに英語力が十分でないということで意見が一致した。
でも、それがわかっても金の問題は解決しない。最後に彼女がこう言い始めた。

「もし気を悪くしているのなら援助を止めていいわよ。厳しい状況だけど私は生き延びられるから。これまでもそうしてきたし、大丈夫よ」
「まぁ、一度顔を合わせて話した方が良いんだろうね。でも、可能なんだったらお金をあげるのは止めた方が良いかもしれない」

初めてその件に言及した俺だった。

正直、もうちょっと金額が安ければとも思ってた。でも、メールでの話ではオールオアナッシングにしかならない。いずれにしても一度会って話をした方がよさそうだ。
ちょうど定例の中国支社との打ち合わせが入ったので、その後の週末を彼女と過ごすことにした。

今回の旅はビミョーだった。何しろ彼女と深刻な話をするのである。ある意味喧嘩というか、利害が対立した状況だ。そうなると関係がブチ壊れる可能性も考えておかなくてはならない。

考えた末、この週末は自分で安宿を取ることにした。普通なら彼女の家に泊まるところだけれども、話の成り行きによっては家をたたき出される可能性もある。そうなるとサブい状況になる。っつーか、それが嫌で凄い譲歩をしてしまいそうな気がする。それは避けたい。絶対あとで後悔する。

彼女は英語の学校での試験があるらしい。いろいろ忙しそうで、メールも滞りがちだ。間が悪いことに使っていた国際SMSのサービスもシステムが不調でやりとりがうまくいかない。結局、出張の数日前から彼女の返信が一切ないという状況になった。俺は毎日メールを送っているのに、返事はなし。

こりゃ相当寒い出張になりそうだ。

俺は気を引き締めた。


3-66b


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