FC2ブログ
スポンサーサイト
-- / -- / -- ( -- )
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
-- : -- : -- | スポンサー広告 | page top↑
3-32. フェロモン
2008 / 03 / 24 ( Mon )
CN3-32

フロントで女性従業員が声をかけてきた。以前泊まった時のことを覚えていたらしい。対応していたホテルマンを追い払って作業を引き継ぎ、俺にいろいろ話をかけてきた。何だか結構イイ感じになっている。

部屋に入り、メールをチェックするためにビジネスセンターに向かう。ネットにつながれたPCをしばらく借りてから精算しようとすると、係員の男が金を払えと言い出した。えー、宿泊客なんだから部屋付けにしてくれよ。

もめていると後ろから女の声がした。振り返るとフロントにいた女性従業員だ。何事かと目で聞くので、下手な英語で事情を説明する。彼女が係員の男に交渉してくれ、無事部屋付けにできることになったようだ。

彼女が俺に手順を説明してくれる。よせばいいのに日本語でだ。

「ここの紙があります。あなたのサインは書いてください」

たどたどしい言い方で照れくさそうに日本語で言い、伝票を両手で差し出す。なんだかラブレターを渡されたみたいな気になる。それを机に置いてサインしてる間、彼女は肩を寄せるようにして横から覗き込む。サインをした紙を彼女に渡す時に、華奢な指先にちょっと触れ、暖かい体温を一瞬感じた。

「ありがとうございました」

と言う声を背にしてビジネスセンターを出る。

うーん。かなりイイ感じなんですけど、どうしたものか。
今日の俺は何か変な汁が出てるのかもしれないなぁ。
フェロモンってやつですか。

未練を振りきってエレベータに乗り部屋に戻り、荷物をほどきながら彼女にSMSを打つ。しばし待つが返事がない。中国用の携帯を見直すと何やらエラーを起こしている様子。何かメッセージが出ているのだが、中国語なのでよくわからない。しょうがないので彼女に電話だ。

「今どこに居るの?」
「SMS送ったけど見なかったの?」
「携帯電話の調子が悪くてSMS見れないんだ」
「今新天地に向かってるわ、あそこのスターバックス前で待ち合わせしましょ」
「了解」

土曜日夜の新天地。台風一過で地面が濡れているが、雨の上がった週末の夜は意外にも人出が多い。タクシーも大渋滞だ。ようやく新天地について彼女を探すがまだ着いていないようだ。電話をすると近くまで来ているとのこと。タクシーが全然動かないんだそうだ。「もうここで降りて歩くわ」と言って電話を切る。

5分経って彼女が現われた。
始めてデートした時の様に少し息を切らして、まっすぐにこちらを見つめる眼があった。



CN3-32b



01 : 20 : 03 | 筆談小姐3 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
<<3-31. 弾丸旅行 | ホーム | 3-33. 待望再会>>
コメント
コメントの投稿














管理者にだけ表示を許可する

トラックバック
トラックバックURL
http://pami2.blog77.fc2.com/tb.php/185-acca7d21
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
| ホーム |
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。