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2-38.秘密会議
2007 / 03 / 04 ( Sun ) ![]() 支社に着くとYがいる。挨拶をしてTを紹介。その後、仕事の打合せに入る。一段落した後で、Tが俺のことを呼びよせた。彼に言われるまま、オフィスを出て階段室に入る。人目の届かぬところに来てようやく彼は立ち止まり、こちらを振り返った。ポケットからタバコを取り出して火をつけながら彼が言う。 「そういえばこの前のKTVの小姐だけど、」 週末に行った中式KTVの小姐のことを言っているのだ。 「やろうと思ったら彼女はゴム持って無いんだよ。ヤバイだろ?しょうがないから、コンビにまで出かけて買ってきたよ」 そういえば、別れたあと扉の閉まる音がしてたっけ。あれは買い物に出てたのか。 「でさ、携帯番号交換したんだけど、昨日、SMSが来て会うことにしたんだ」 「へぇ」 「最初、彼女は家に来て欲しいといったんだけど断った。何故だかわかるか?」 「いや」 「美人局の危険があるからだ。お前もそういうことがあったら絶対家に言ったら駄目だぜ」 そうだったのか知らなかったよ。もう北京でやっちゃたよ。と思ったが、それは言えない。自分の報告が終わったYは、今度は俺のことを尋ねてきた。 「で、お前の方はどうなんだよ。電話番号聞いてたろ」 確かにそうだ。俺の手帳の1ページに大書きしてある。でも、あの後は一度もかけてない。すっかり忘れてたのだ。 話しているうちに煙草を1本吸い終わった。 「また昼飯食いながら話そうぜ」 Yが言うのを俺が遮る 「今日の昼は駄目なんだ」 「どうして」 「女の子と飯を食う約束をしている」 「この前の小姐?」 「No、it’s another project」(いや、別のだ) 聞いたYは途端に相好を崩し、ヒッヒッヒッと妙な笑い声をあげながら俺の肩を叩いた。 |
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