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2-36.戦慄の夜
2007 / 03 / 04 ( Sun )
SH36a

パンドラの箱、という言葉がある。出典はギリシア神話だ。好奇心に負けたパンドラは箱を開け、中からあらゆる災いが飛び出した。慌てて箱を閉めたパンドラだったが、その時、箱の中から最後に残った者の声が聞こえてきた「開けてください、私の名は希望です」

小姐の心を知ろうとした夜。閉ざされたフタを開いてみたら、パンドラの箱のようにややこしい話が飛び出してきた。小姐は自らの境遇を喋りながら泣き通しだ。手の込んだ芝居かなぁ、と心の隅で思いながらも、客観的に考えると真実の可能性が高いようにも思える。もし真実だとして、開いたパンドラの箱の中には希望は残っているんだろうか?

でも結局その日はそれ以上の話を聞きだすことはできず、ただ彼女を慰めることしかできなかった。

夜半過ぎになってので、そろそろ終わりにしようかといって支度をする。そして、部屋を出て廊下をエレベーターに向かって歩く。すっかり緊張のほぐれた彼女がやや饒舌になる。

「あなたの同僚の人」頬を手で押さえながら言う。「きっとあたしたちがHなことしてると思ってるわ」。

そうだよ、きっとそう思ってる。俺もそうなると思ってたもの。

エレベーターホールに着く。数時間目に彼女が叫び声をあげた場所だ。薄暗いその場所は、古めかしい雰囲気で、時代というものを感じさせる。彼女がその雰囲気を感じとって言う。

「これってあれよね、日本の有名な映画を思い出すわね」
「何の映画?」
「英語で何と言うかわからないわ。メモを持ってる?」

メモ帳を差し出すと、彼女が何事かを書いて、俺に見せた。
そこにはこう書いてあった。

贞子

すっかり油断していたところにそんなものを突きつけられて、俺は戦慄した。
もう、全身にさぶいぼが立ってしまった。



SH36b





※パンドラの箱の話は原典と違うらしいのだが、ここでは俺の記憶の中にあった話を書いている。




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